【受験論】~〇日で完成!完成しないよ!~

中学受験論

参考書選びや塾選び、いずれも絶対的な視点が勝つようなPOPになっているのはご存知でしょうか?

例えば、「5日間で完成!〇〇」のPOPをかかげた参考書。それが真実なら、みんな5日間で完成するよボーイ…

#自分だけが当てはまるという勘違い…

勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。

とはよく言ったもので

なんで、あんなにボケーっとしているのに点数は良いんだろう…はいても

なんであれだけやってるのに点数が一向に上向かないんだろう…は実はほぼいません。

「あれだけやっているのに…」の方でドツボにはまるのが受験産業の講座受講斡旋パワーに押されて1名様ごあんな~いのパターン。あるいは、「勉強の仕方がわかってないんだぁ」と自らを誤爆という名の地雷源に晒し、最後は時間という名の貴重な財産を浪費するパターン。

#いずれも最終的に駿〇や河〇塾に吸収されてゆく

#げに恐ろしき

「あれだけやってるのに一向に上向かない」のはそもそもやり方でなく、基礎になる知識が足りないのでやってもパターンの暗記で要領を得ないであったり、そもそも目標とするレベルがずれている場合であったりがほとんどです。従ってお手軽に参考書を購入したり、どこぞの塾や予備校に入塾したりしても期待値ほどのリターンがないのです。

ただし、塾や予備校に限って言えば、看板ではなくその塾にいる「人」(先生や友人)に出会うことで劇的に改善される可能性は残ります。が、およそ大手予備校に代表されるようにように講義を聞くだけのスタンスの塾や予備校は可能性としては限りなく0であると認識しています。

#最近はそうでもない塾や予備校が増えてきた

「やっても伸びない→参考書変更や塾へ」は大学受験で顕著で、高校受験や中学受験(一部の算数と理科除く)では取り組み時間=得点向上という図式はなあながち間違っていない(非効率でもやったぶんの時間がある程度点数に比例する)ので、なおのことブラックボックスなのです。

ですから「時間とにかくかけたら伸びた」経験を大学受験でも繰り返してしまう。その原因は勉強の仕方がわからないでも、参考書が合ってないわけでも、塾が合ってないわけでもないのです。己がどういう立ち位置にいるかを俯瞰できていない、つまり上がる土俵を間違えている、または土俵の下で何やらうごめいているだけなのです。

所詮、高校受験や中学受験は取り組み時間=向上の図式が成立してしまう程度の量なのです。

#あえて量と書いてます。最初から質を求めるとろくでもないので。

カリスマ講師の神授業も受けての受け皿が小さければ紙授業

〇日間完成!の参考書もその文言に惹かれている時点ですでに〇日後未完成でフィニッシュ確定

になります。

まず自分は教科書の用語の暗記と定義の説明をいつどこでも反射的に出せるほどの粘り腰を持っていますか

を自問自答してみることです。

その問いイエスの自信がなければ、教科書外の何かに救いを求めている場合ではなく、内側のできてない自分をチェンジするのが先です。

さて、元教え子(京都大学〇学部志望 現役)が京大の冠模試(駿台&河合塾)の結果について相談の連絡がきました。僕が離れてから彼は学校1本です。

志望者者内順位はどちらも100位以内でした。(定員はその約3倍です)判定は

共通A 二次B 総合B

現役はここからまだ伸びる分野もあり十分勝負になる結果でした。

#あえて学部はぼやかしてます

#わかる人にはわかる

しかし、ここに来るまでの彼の道のりはその能力に奢ることなくクラブ後に毎日数時間の勉強を欠かさず、いろいろあって予備校に通うこともない(通えない!?)中で級友や学校の先生から情報を集め(もちろん自分自身がネットでも)、ほぼ独学で来ました。

彼にはセンスが元々あったから?いや、答えはノーです。

もちろん、京都大学を狙うような子ですから勉強の面で他者より秀でていることは間違いないですが、であっても努力せずともその次元までスッとくる天才タイプではなく、やはり毎日の積み重ねを3年間してきたからこその結果なのです。

参考書選びや塾選びは安易に「絶対的な視点」で選ぶのではなく。現在地を俯瞰してみて、それができないのであればそれをしてくれる「人」を探して頼って現実的な位置から再スタートするほうが実は遠くて近いのです。

急がば回れ

故人は素晴しい言葉を残して(創って)くれました。

何においてもそうかもしれませんが、これは受験においてもある程度の真理を示しているといちパパは思っています。

厳しいお話にはなりましたが、現場を預かってきた人間としてリアルなところを伝えられたら、また伝わってくれたらと思います。

本日はここまで。お読みいただきありがとうございました。


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